第29号 NPO法人の評価方法

NPO法人の設立数が2万を超えました。至るところでNPOやNGOの活動がクローズアップされ、その存在が広く認識されてきている半面、「NPOがどのような活動をしているのかがよくわからない」「このNPOは信頼できるのか」、との声が多く寄せられるようになっています。
 この問題は私も以前からこの欄などで問題視し続けていますが、こうした市民からの声を重視し立ち上がった自治体があるのをご存知でしょうか。それは大阪府で作成した「自己診断シート・活動分析シート」です。せっかくすばらしい評価方法があるにもかかわらず、府外ではあまり利用されていないので、ぜひ積極的に活用を広めたいと思い、PRさせていただきます。
 大阪府では平成十四年に「大阪府NPO活動促進検討委員会」を設置し、NPOの信頼性を確保するための評価のあり方を検討し、NPOが多くの市民から信頼を得て事業を展開していくためには、NPO自身が活動状況を確認し自己改善に努め、活動内容を広く市民に紹介することが必要であるという結論に至りました。そして誕生したのが「自己診断シート・活動分析シート」です。これらのシートは、それぞれのNPOが自分たちの実情に合わせて自己診断するもので、組織運営の改善や活動の成果、財務状況等の客観的な把握、支援者への情報提供などに役立てるにはぴったりの道具なのです。
 前号でも「情報の透明化」がNPOの生きる道であると述べましたが、ぜひ多くのNPO団体にこれらのシートを使って診断し、ホームページなどで発表してもらいたいのです。実はそれが信頼を得る一番の方法であるということをお忘れなく・・・。このシートは大阪府のホームページから誰でもダウンロードできます。大阪府関係者の皆様、すばらしい道具をありがとう!

特定非営利活動法人 国際ボランティア事業団
理事長 福島 達也
(平成17年2月)