新公益法人制度　ズバリ詳細解説５　−新しい法律の内容から−
2006年6月1日

非営利法人総合研究所（ＮＰＯ総研）
CEO兼主席研究員　福島　達也
　今までの社団・財団法人はどうなるのか
　現行の社団・財団法人は、一旦「特例民法法人」として存続。
　しかし、平成25年までに新法人に移行しないと自動的に解散。

■現行の社団・財団法人の移行とは？


　今回の新制度では、現行の民法第34条の規定により設立された法人は、平成20年の新制度施行日から、「特例社団法人」または「特例財団法人」（総称して「特例民法法人」という）と呼び、そのまま存続することになります。

　　特例民法法人は、移行期間と定められた5年後の平成25年までは「社団法人」「財団法人」というこれまでの名称を使用することができます。当然現行どおりですから、現行の規定・基準等に基づき、現行の主務官庁が引き続き指導監督することになります。

　そして、平成25年の移行期間満了日までに、公益性の認定の申請を行うか、または公益性の認定を受けない「一般社団・財団法人」への移行の認可申請を行います。

　もし、移行期間満了日が過ぎても公益性の認定や移行認可を受けない場合は、その日をもって解散することになります。中にはぎりぎりになって申請する法人があるかもしれませんので、施行日前に申請をしている法人は、その申請に対する認定または認可等の処分がされるまでは今までどおりの特例民法法人として存続することになっています。
新法施行から移行までの流れ

現行の社団法人・財団法人
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新法施行の日（平成20年4月1日の予定）から起算して５年を経過する日までの間（これを「移行期間」と言います）は、一般社団法人・一般財団法人とみなされて取りあえず存続。
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存続する一般社団・財団法人であっても、新しい公益法人への移行の登記をしていないものを「特例社団法人」、「特例財団法人」と呼ぶ。
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特例民法法人は、移行期間内に公益性の認定の申請、または、公益性の認定を受けない一般法人への移行の認可の申請ができる。
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移行期間中に公益性の認定または移行の認定を受けていない場合は、移行期間満了の日をもって解散したものとみなす。
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公益性の認定申請や移行の認可申請をする際には、行政庁（全国規模の法人なら内閣府・地域限定なら都道府県庁）に対して、申請書とともに総会議決等必要な手続きを経た定款変更の案、事業計画、収支予算、財産目録、貸借対照表などを提出。認可はこれだけで審査。
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認定申請の場合は、行政庁の長の意見を付して行政庁に設置される「公益認定等委員会」に諮問され、法律で定められている諸規定や認定基準を満たしているかどうかの審査がおこなわれ、同委員会の答申によって行政庁が認可等の処分を行う。

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