◆団地空き家、集いの場に◆



■広島市佐伯区の美鈴が丘団地に21日、空き家を利用した集いの場がオープンする。一人暮らしの高齢者から子育て世代までが対象。住民の協力でNPO法人がカフェなどとして運営し、定年退職後の男性たち、地域の人材を掘り起こす場としても生かしていく。
 同団地でグループホームを運営するNPO法人悠々自在が「高齢者が交流するだけでなく、若者が団地に住みたいと思えるような拠点を」と発案した。
 住民が高齢となり5年前から空き家になっていた同区美鈴が丘東の木造2階建ての民家を借り、団地住民たち27人がボランティアで関わる。運営費の一部に市の補助金を充てる。
 500円で昼食を出す食堂を月4回開くほか、住民がおしゃべりしながらケーキを味わうカフェ▽ベビーマッサージを指導するカフェ▽健康マージャン―を月に数回ずつ予定する。
 同団地は1978年に分譲を開始。6月現在で4062世帯、1万208人が暮らし、65歳以上の高齢化率は25・2%と市全体の20・7%を上回る。今後は男性向けに料理教室などのイベントも企画。訪問者の中から活動の担い手を増やす狙いもあるという。
 21日は午前11時から記念のバザーを開き、焼きそばやパン、こんにゃくを売る。NPO理事の河井裕子さん(53)は「団地の人材を生かし、にぎわいにつなげたい」と話す。同法人=電話082(927)0831。
【写真説明】オープンに向けて準備をする河井さん(中)たち

 
中日新聞 2012年10月19日‎
戻る

NPO法人設立運営センター