第24号 ボランティア活動は就職の決め手!?

NPO業界に限らず、最近の就職の決め手は何だかご存知だろうか。一昔前であれば、大学の体育会で4年間汗をかいた経験がかなりもてはやされたものであった。だからどんなにつらくても、4年間がんばって続けていた友人もいるほどであった。
しかし、今の時代は体育会よりももっと評価される指標がそこに存在するのだ。それが、ボランティアなどの社会奉仕経験である。ある都道府県の教員採用試験でも、個人の履歴等を書く面接票で一番スペースを割いているのが、社会奉仕活動等の経験を記述する部分であった。さすがに、それだけスペースがあると、何もなしと書くことは相当抵抗があるはずで、ボランティア活動の大小に関わらず、それなりに受験生は書いているはずであるが、書きながら悩んでいる受験生も多いはずだ。どのような社会奉仕経験が就職に有利なのか・・・。
まず、続けるということであろう。1日の経験をいくつも書いている受験生もいるが、それは就職対策で急場をしのいだ感がある。「2年間老人ホームでお年寄りのお世話をしていた」「4年間障害児の自立支援で汗をかいた」「1年間海岸の清掃活動でがんばった」などなど、やはり継続は力なりだろう。
次に、そこで何を学んだかである。ただお金のためにアルバイトをしていただけでは、まったく意味のない活動になる。そこで自分の考え方がこう変わったとか、こういう生き方をしようと思った・・・というような、何かを学んでほしい。
つらい経験もいつかは実を結ぶはずだし、それが自分の人生にプラスに働くことは間違いない。学生の諸君、ぜひボランティアやNPO活動で多くの「何か」を学び、さらに一回り大きな人間になろう。

特定非営利活動法人 国際ボランティア事業団
理事長 福島 達也
(平成16年9月)