第23号 NPO法人の省略表記

NPO法人に対する支援業務をやっていて、一つ困った悩みがある。銀行口座に関する悩みである。業務の完了と同時にお金が振り込まれてくるのはありがたいことだが、NPO法人のほとんどが、銀行口座名に法人名をそのまま使っているため、通帳などでどこの団体か判断できないのだ。通常銀行は十三文字しか印字できず、NPO法人からの振込は「トクテイヒエイリカツドウホ」になってしまう。当センターはNPO法人から同じ金額が振り込まれることが多いため、そのたびに銀行に確認しなければならないのだ。音声案内でも13文字しか案内しないので、直接オペレーターに問い合わせるしか方法がないのだ。しかし、ほとんどの銀行は受付業務が午後3時で終わるため、それ以降に確認することが多い当センターでは、次の日までどこの団体が振り込んだのかわからないことが多い。次の日も業務が多忙で3時までに連絡できないと、更に大変なことになってしまう。
そこでNPO法人の皆様にお願いがある。株式会社が前株の場合カ)と表すのは周知の事実だが、NPO法人も省略を使ってほしい。NPO法人の場合は通常銀行では「トクヒ」を使うのはご存知だろうか。これを知らない人がほとんどだと思う。なぜなら省略して「特活」とか「N活」「NPO」などを使う行政があり、統一されていないからだ。銀行では財団法人はザイ)社団法人はシャ)NPO法人はトクヒ)なのだ。このことが一般化すれば、振込みの際に迷わないはずだ。例えばトクヒ)アサガオカイと記載されていれば、どこの団体か一目瞭然だ。十三文字しか通帳記載や音声案内できない銀行にも問題はあるが、当分は銀行側が改まる方向にないため、NPO側が徹底すべきであろう。同じ悩みを抱える団体も多いはずだから、この際、業界をあげてこの運動を広げよう。トクヒ)○○○を徹底させるためには、宛名で書くときにも(特非)とした方がよい。当センターは開設以来すべてNPO法人向けの郵便などに、(特非)を使っている。これが、銀行対策であることに早く気づいてほしい。

特定非営利活動法人 国際ボランティア事業団
理事長 福島 達也
(平成16年8月)