第15号 NPO法施行から5年

   NPO法が施行されてから5年が経った。その間、NPOを取り巻く環境にはいろいろなことがあった。認定NPO法人の誕生、そしてその支援税制の改正。中間法人の誕生。公益法人改革の進行。内閣府の運用基準発表。しかし、最大の事件といえるのはやはりNPO法の改正であろう。当初3年で改正すると決めていたものが、1年遅れて4年目で改正され、分野も12分野から17分野に拡大された。そして、ますますNPO法人の数は増え続けている。もちろん、それとともにNPO法人に関する事件や犯罪も多くなった。いいことばかりではなかったけれども、NPOがやっと自立し始めているのも事実である。
人生でいえば5年はまだまだひよっ子だ。そんな不完全であるこの法律を今後どのようにしていくのか、国会でもっともっと議論をして欲しい。NPOについてはあまり議論されることがなかった総選挙も終わり、議員の先生たちは正月に向けて、地元密着型の活動をされることだろう。新年会と忘年会のはしごばかりに熱心な議員先生にお会いすることがあれば、NPOに対する考え方を問うてみて欲しい。「来年こそNPOの飛躍する年にしたい」年の瀬にそう願うのは私だけではないだろう。



特定非営利活動法人 国際ボランティア事業団
理事長 福島 達也
(平成15年12月)

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